その揺れで、ただならぬ不安を感じたことを今でも覚えています。
ソファーに座りながら感じた揺れは、「あれ?貧血かな?」と思うようなもので、地震の揺れなのか、ただの錯覚なのかわからないようなものでした。
そんな揺れが少し続き、やっと少し大きな揺れを感じ、地震とわかりました。
わたしが感じたのは、明らかに初期微動という地震ではまず伝わってくる小さな揺れでした。
しかし、その小さな揺れが続いた時間はわたしが感じた地震の中で最も長かったと思います。
中学生の理科で地震を学びます。
「初期微動継続時間と震源からの距離は比例する」
この知識をもとに考えれば、震源が遠いということは容易に推測できました。
初期微動が続けば続くほど、その地点は震源からの離れているのですから
わたしがこれまでに感じることができた地震の中で、震源はもっとも遠いはずなんです。
しかし、遠いところで発生したはずなのに、わたしが当時住んでいた刈谷市まで地震がしっかり伝わってきたということから『これは巨大地震に違いない』と即座に判断することができました。
公共交通機関の麻痺・交通渋滞などで授業に間に合わないことにならないようすぐに自宅を出ました。
ラジオではしきりに津波警報・避難の呼びかけをしていました。
授業は無事終わり、帰宅後にテレビを見て、言葉を失いました。
911で帰宅後に見た映像のときのような衝撃でした。
そして、阪神大震災などときには、完全に「他人事」と思っていたわたしですが、今回は見てみぬふりする傍観者になっていてはいけないと強く感じていました。
なにかをせねばという想いが強く、最終的には、GWに南三陸にボランティアに行きました。
被災地の子どもたちを勇気付けるためのお手紙を生徒が書き、そのときに小学校の校長先生にお渡ししてきました。
被災地の子どもたちから送られてきたお返事はガラパゴールにあり、どなたでも読めます。
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