シリーズ2回目の今回はフランチャイズ塾に関してです
「てらこや ガラパゴール」の運営を開始する2014年までに、下記のように様々な形態の塾での勤務経験があります
その経験・立場から中高生の保護者の皆様にアドバイスできることがあります
それぞれの塾の特徴をお話ししますので、塾選びの参考にしていただければ幸いです
指導形態 | ・集団指導塾 ・個別指導塾 |
経営形態 | ・企業塾 ・フランチャイズ塾 ・個人経営塾 |
指導方針 | ・予習型塾 ・復習型塾 |
学力レベル | ・進学塾 ・学習塾 ・補習塾 |
塾以外 | ・家庭教師 ・オンライン指導 |
※ 尚、ガラパゴールを上記の表にあてはめると、、、指導形態は集団指導と個別指導のハイブリッド、経営形態は個人経営塾、指導方針も高校生には予習をおすすめし、中学生には復習をおすすめするハイブリッド、学力レベルも多種多様なな学力のお子様を指導、となる中高生のための学びの場です
アメリカから帰国直後からフランチャイズの個別指導塾で講師をし、翌年、30歳で教室長になりました
フランチャイズ塾の大半が社会貢献もできる教育関連の事業というよりも完全な商売としてやっていらっしゃいます
フランチャイズ塾のオーナー兼教室長さんがおっしゃった言葉で『葬儀屋と塾とどっちをやるか迷ったけどこっち(塾)の方が儲かりそうなのでこっちにした』とおっしゃっていた方もいるぐらいです
フランチャイズのコンビニ開業する感覚で塾を経営している方が大半です
もちろん、その後、教育に関して情報収集し、子どもたちのためにしっかりとスキルを磨かれているオーナー兼教室長さんもいらっしゃるとは思いますが・・・
私はオーナーの下で教室長として雇われましたが、教室長になるための研修でフランチャイズの本部に行きました
その研修で本部の社長がおっしゃった言葉は「これは教育ではありません」「塾の講師をしてらっしゃった方は失敗します」「商売に徹してください」という言葉にあきれるばかりでした
その研修ではいかに入会・契約をスムーズにするか、いかに見学に来た方を入会させるかなど、いかに営業成績をあげるのかという研修でした
生徒の成績をあげるためのスキルを伸ばす研修は一切ありませんでした(笑)
研修は1週間もあったのに・・・
その後も、毎月、同じ地域の教室長が集まり研修をしていましたが、生徒の学力を伸ばすことなど話題になることもなく、これが塾業界の現状かと憂いたものです
教室長になって1年目の私の教室の合格実績と他の教室と比較して驚愕したのを覚えています
他の教室はなにをやっているのか?と本当にあきれました
名大に合格したのは愛知県で私の教室の生徒だけ
それどころか名大以上の学力の大学に合格した生徒は全国の他の教室(当時全国に400教室はありました)にはまったくいませんでした
私立中学・公立高校に関しても、愛知県内の教室の中で最も偏差値が高い学校に合格したのも私の教室の生徒と室長になる前に在籍していた教室で指導した生徒でした
さらに、優秀教室として本部から表彰されていたのは生徒数が多い教室だけで、本部は生徒数=利益というものさしでしか各教室を評価していませんでした
当然、結果として、教室の質を高めるよりも、生徒の数を増やすことを優先する教室長が増産されることになります
尚、お子様の通塾を検討されている塾がフランチャイズなのかどうかを確認したい場合、その「塾の名称」と「フランチャイズ」で検索していただければフランチャイズかどうかわかると思います
ちなみに、この画像は「塾」と「フランチャイズ」でgoogle検索したときに表示された広告です
『成功の秘訣は"教えない塾"』『未経験から』という言葉!?
こんな言葉でオーナーを募集しているフランチャイズ塾もあるのでご注意ください
こんなド素人が経営するフランチャイズ塾にお子様を通わせてはダメですよ!
最近、フランチャイズ塾の中に「授業をしない塾」なども出てきていますが、私からすれば『授業をするスキルがない塾』です
あぁ、また同業他社の悪口を書いてしまっている(笑)
尚、フランチャイズ塾のほとんどが指導形態としては個別指導塾です
個別指導の特徴に関しては前回の投稿をご覧ください
http://blog.g-goal.com/article/188716056.html
さて、フランチャイズ塾のメリットとデメリットに関して表にまとめました
フランチャイズ塾のデメリット | |
× 責任者が素人 | ●ほとんどの教室長が指導経験がない 教室長の中で教科指導できるひとは多くて3割 高校生も指導できるひとは1割もいないでしょう 教室長は教育者・指導者ではなく営業職なんです |
× 指導力<営業力 | ●本部からのアドバイスにより猛烈に広告・PRをする PR・アピールは上手だが、ほぼ過大広告 広告に表記してある内容に見合った指導をしていない |
× 面談がムダ | ●教科指導できない素人と面談してもなにも生まれない 指導もせず、お子様の状況もわかってない素人に相談してなにかメリットありますか? 営業のプロなので夏期講習・冬期講習の講習費を払うように誘導されるだけです 保護者面談が講習前にあるのは売上アップが目的だからであり、お子様の成績アップではないのです |
フランチャイズ塾のメリット | |
◎ 圧倒的な教室数 | ●その圧倒的な教室の多さから情報や教材を共有して活用している ただし、こういった情報収集の努力もしない教室長もいる |
○ 教室長との出会い | ●運が良ければ熱意や指導力のある教育長に出会えます 15教室にひとりぐらいはまともな教室長さんがいらっしゃいます 私が出会った教室長さんでまともな方だと思い出せる方が数名いらっしゃるのでおそらくこれぐらいの割合で素敵な教室長さんがいらっしゃいます |
《結論》
・フランチャイズ塾は基本的におすすめしない
・素晴らしい教室長に巡り合えたなら運がいい
・HP、広告、チラシに書いてある内容を期待できない
・生徒への指導よりも保護者へのセールストークが上手(笑)
《フランチャイズ塾にむいているお子様》
(あえて、無理におすすめするのであれば、、、)
・素敵な教室長だというクチコミがあり、その先生とお子様が相性が良さそうならば